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サイトを開設してからちょうど10年経ちました．
長かったような，短かったような．
サイト開設の数年前，Windows95のパソコンが職場に導入されることにな
りました．このとき既にWindows98が出ることは分かっていたのですが，
予算取得関係で95となりました．
上司と関係者から，ある業務で必要なアプリの開発を頼まれました．
しばらくは抵抗していたのですが，結局は引き受けることになりました．
これが，山に行かない歴史を作りました．
Delphiは3.0で，すぐに3.1になったと記憶しています．
当時は，PC-9801のページにあるようなものを作成していました．
これでも，一応放射線画像の「研究者」の端くれでした．
OS2/WarpのC++で，Windows版はFortranとアセンブラを使っていました．
Delphiを使いはじめて驚いたのは，こんな簡単なコードでいいのか?
本当に動くのか? でした．
C++では，ウィンドウを表示するだけでも大変でした．もちろん，一度
作成してしまえば使い回しですが．
Halbow資料館のようなコードを書いていたわけです．
OSそのものがC/C++で開発されているわけですから，C++はシステム関係や
デバイスドライバの開発には必要でしょう．
しかし，私の開発する業務アプリではほとんど必要性がありませんでした．
Delphiはその点では素晴らしい開発環境に間違いありませんでした．
帳票の印刷には最初はクイックレポートを使用しましたが，日本文化の
象徴である罫線の要望があり，いろいろ調べました．
有料，無料のコンポーネント等を購入，ダウンロードして．
結構自腹を切ったものもあります．予算交渉なんかしている時間的余裕が
ないという理由のひとつです．
そんな時，パソコン通信のNiftyのDELPHI関係フォーラムで，
「印刷コードは自分でゴリゴリ書くに限る」
と発言している方がいました．また，
「ないものは自分で作る．それができるのがDelphiのいいところだ」
そこで，大胆にも自作することを決意してしまったのです．
まず，プリンタの設定からはじめました．
当時，既に中村拓男さんがプリンタ制御用のクラスを公開していましたが，
どうしてもプリンタの設定ダイアログでの設定を利用したいというのがあ
りました．
初公開が1999年04月25日ですから，Delphiを使いはじめて1〜2年後という
ことになります．
今改めて履歴のページを見てみると，壮絶と言うに近い期待と絶望の繰り
返しの歴史だったような気がします．
その当時，職場で自然発生的にプログラマーになってしまった方が多く
いたようです．Niftyの書き込みには，そんな方の愚痴などの発言も
ありました．
当然，私も昼間は放射線技師と，感染症の事務をやっていましたから，
開発は自宅残業，自宅休日出勤の状態でした．
そこで，そんな方に少しでも役にたてばと，公開を決意したのです．
これが「後悔」の始まりでした．
サイトの開設は，利用者の方から，ホームページがないんですね．という
メールを頂いたのがきっかけです．
最初はいろいろなコンテンツを，と思ったのですが，結局Delphi関係一本
に絞りました．
コンポーネントを公開することにより，いいこともありました．
何人かの方から，いろいろなアドバイスを頂きました．
中には，修正コードを送ってくださる方もいました．
改めて，感謝いたします．
そう言えば，Halobw資料館のUPの際にも，お手数をかけてしまった方も
いました．ありがとうございました．
Niftyの各フォーラムや，Delphi MLには本当にお世話になりました．
これらの発言，記事がなければここまでできなかったでしょう．
公開しているコンポーネント類もサンプルプログラム集も，その意味
では，ネット上での感謝と恩返しとなればと思っています．
メールが一日に何十通も飛び交い，真夜中を過ぎても書き込みがあった
あの時代から，Delphiのコミュニティ関係の様子もだいぶ変わりました．
あれは一体何だったんでしょう．
老舗といってもいいのでしょうか，そんなサイトのいくつかが消えていき
ました．
これから先はどうなるかわかりませんが．見守ってください．
# 上高地から横尾への横尾街道の緑が，きっと今頃は眩しいだろうな．
# 横尾から涸沢はまだ残雪の上を歩くのだろうか．
# 梓川の蒼(あお)い流れがきっと綺麗だろうな
# 雪よ，岩よ，梓の蒼よ...
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