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晴れています．
風が耳元を音を立てて通り過ぎていきます．
遥か昔，尾根すじをラッセルし，稜線にでると，
耳元を，ものすごい轟音と共に風が通っていきます．
稜線に雪煙が，ものすごい勢いで流れています．
彼方の頂きを目指し，風に逆らって仲間と一歩一歩前に進みます．
周りには我々の他に誰もいません．
俺は何でこんなところにいるんだ．あの頂上に立ったからと言って
何があるんだ．と思いながら．
アイゼンと凍った雪面がきしんだ音を奏でていました．
寒さと，風と，このきしむ音が，一種の快感を感じさせるのです．
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