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Aさんは，かなり前に夫に先立たれました．3人の子供を一生懸命育てました．
経済的には大変苦労しましたが，子供達も独立して，生活も少しは余裕が
出てきました．
せめて，自分が病気になった時に，あるいは，死んだら葬式代にで使って欲しいと
貯金をしてきました．
Aさんは，最近，病気で倒れてしましいました．昏睡状態が続いています．
人工呼吸器を付け，当然ですが，文書類を書くことも，話すこともできません．
子供達は母親の貯金を引き出そうとしました．
ところが，多くの皆さんがご存知のように，これが簡単ではありません．
母親のキャッシャカードが見つかりましたが，暗証番号は分かりません．
犯罪防止のため，金融機関がとっている対策のため，もし，母親が死亡しても
相続可能な預金を引き出すには，母親のそのまた親の戸籍謄本等，いろいろな証明が
必要です．
肉親，子供達のためにと貯金したお金が有効に使えなくなってしまいます．
金融機関の単なる儲けになってしまう恐れもあります．
もし，子供達がいろいろな調査や書類作成するかわりに金融機関が証明調査でも
行ってくれればより確実だと思うのです．つまり，事件の捜査みたいなものです．
もちろん，この方法であっても，調査する機関，人なりが，詐欺をやってしまう
こともできてしまいます．
その時は，金融機関なり，調査機関なり，人の責任になってしまうでしょう．
また金融機関の利益が少なくなってしまうこともあるかも知れません．
したがって，おそらく，そんなことは現実的ではないでしょう．
お客に手数をかけさせるか，「お客様第一に考えています」の金融機関がやるか
なんだとも思うのですが...
詐欺等の犯罪がなくなればと思うのですが，残念ながら，
「浜の真砂は尽きるとも...」，「スパムは永遠に不滅です」
ということで，これも無理があります．
本人確認用の運転免許証を偽造する犯罪もありました．
なんともやり切れない気持ちです．
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