昔、日本 (当時は大日本帝国) は、アメリカ、イギリス、フランス、オランダ、ソ連 (現在のロシア)、中国などの連合軍と太平洋を舞台にしてアジア諸国と戦争をした。それが太平洋戦争である。
太平洋戦争は 1941年 (昭和16年) 12月8日 (米現地 12月7日) 、日本の連合艦隊によるハワイ諸島オアフ島の真珠湾奇襲攻撃で始まり、1945年 (昭和20年) 8月15日正午、ラジオから流れる昭和天皇の玉音放送で終戦となった。3年8ヶ月の戦争だった。満洲事変から 14年、支那事変からは 8年、日本の「戦争の時代」が終わった。
太平洋戦争開戦より前、1939年 (昭和14年) 9月1日にドイツ軍がポーランドに侵攻して第二次世界大戦が勃発している。1940年(昭和15年）6月10日には、日独伊三国同盟のイタリアも参戦して、翌日南フランスに侵攻。イタリアは 1945年（昭和20年）5月2日に降伏、続いてドイツも 1945年（昭和20年）5月9日に無条件降伏した。日本が真珠湾を奇襲攻撃した 1941年 (昭和16年) 12月8日、ドイツ軍はソ連軍の猛反撃を受け、ソ連からの撤退を開始し、既に敗戦の色を濃くしていた。
第二次世界大戦における日本の死者は約 310 万人、アメリカは約 41.7万人 (内、太平洋戦争では 16.7万人)，日本が戦禍を広げた東南アジアでは 1,500万人以上と言われている。世界中では推計 7,800万人 (内 67%は民間人) が死亡している。日本の死亡者の内、軍関係者の 6割は餓死者と見られている。
この太平洋戦争は、連合国側の呼称である。日中戦争も含めてアジア太平洋戦争とも言う。日本では
、大日本帝国が東アジアを英米蘭などの支配から解放し、大東亜共栄圏をつくるための戦いであるとして、大東亜戦争と言っていた。戦後、GHQは、この用語の使用を禁止した。
この戦争は、無謀で残酷で悲惨で、辛くて悲しい戦争だった。戦後、戦争体験者の多くがその体験を語ることがなかった。語らないことが戦争の悲惨さを語っていた。 |