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> 山岳ガイドの仕事をしている仲間，〇〇との会話
私はこの彼が好きなんです．
山のことは何回も同じようなことを書いているので，
このことも書いているかも知れません．
> 「あっ，それ間違っています．
> 作り直した方がいいです．
> 俺んとこ，申込みいっぱい来ていますから」
この切り返しがスゴイです．
彼は埼玉県の進学校に在籍していて，成績もトップクラスでした．
どこの大学にも入れるだろうということでした．
ところが 17 の時に会に入り，山，クライミングの世界に入ってしまいました．
スゴイのは本人だけでなく，親もです．
大学には行かないで，山の世界で生きたいと言った時，高校の教師たった親が
「お前がそう生きたいならやってみろ」
と言ったそうです．
そして高校卒業後，世界の山，といっても五大陸の最高峰を目指すというのではなく，
困難なルートを求めて旅出しました．
20 過ぎには世界でも名の知れたトップクライマーになってしまったのです．
確か彼が入会した翌年だった思います．
その日の朝，穂高から下山してきて，槍ヶ岳の分岐点の横尾で休憩している時，彼が
「齋藤さん，この先に槍ヶ岳っていうのがあるんですよね」
「そうだよ，その沢伝いに登山道があって，槍ヶ岳から穂高まで縦走して，
グルッと回ってまたここに来られるよ」
「俺，ちょっと行ってきます」
と言って，彼一人で登っていきました．我々はそのまま上高地まで．
驚いたことに，彼はその日の内に，槍ヶ岳まで登って穂高まで縦走して東京に
帰ってきたのです．
クライマーとしての技術も体力も，ものすごいものがあります．
食べる量も半端じゃなかったですが (笑)
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