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47年前，大阪大学医学部附属病院(阪大病院)は，当時堂島区と呼ばれた
堂島川沿いにありました．
47年前の昭和38年，1963年8月7日午前11時25分，この阪大病院東病棟711号室で，
一人の女性が母親に看取られて静かにこの世をさりました．
小さく「おかあちゃん」とつぶやいて，息をしなくなったそうです．
顔にできた軟骨肉腫という病気で，顔の左半分を手術で失いました．
21歳でした．
死ぬまでに身辺整理をしたらしく，残されたのは整理した数冊のアルバムだけ
だったそうです．
亡くなる4日前，恋人に会っています．恋人にこんなことを言っていたそうです．
「強く生きるのよ」
「元気になれなくてごめんね」
彼女の死後，彼女の日記と，恋人との間に交わされた手紙が本となって出版
されました．当時大きな反響があり，吉永小百合さん主演で映画化もされました．
4年前，テレビでドラマ化されたのを観ました．出版された日記も読みました．
元々涙もろいのですが，涙がこぼれました．
日記からうかがえる彼女の生き様に感動しました．
自分が死を宣告されたら，おそらく彼女のようには生きられないでしょう．
65年前，太平洋戦争が終わりました．
多くの人が命を落としました．広島と長崎に原爆が投下されました．
フランスだか，どこかの学者がこう言ったことがあるそうです．
「戦争は決してなくならない．
貴方は，誰かに対して怒ったり，憎しみを持ったことがあるだろう．喧嘩も
したことがあるだろう，個人の喧嘩が民族，国家レベルになったのが戦争だ．
だから，争いごと，戦争はなくならない．
人が人である限り」
山でも多くの仲間が逝きました．
生きることについて，生きていることについて考えたいと思っています．
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